4.はみ出し科目別勉強法


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 さあみなさんも会計士受験生の生活を少しは理解できたと思う。まぁ、本当はその場で適当に思いついたことを書いたので理解したところでどうにもならねえのかも知れないけどさ。

 

 頭をスキンヘッドにしたり、ホストをやったり、極貧生活に慣れきってしまった会計士受験生はどうやって勉強していこうかっていうのを科目の紹介を交えて検討していきたいところだ。だからって、最初に書いてあるとおり、俺の主観でモノを言ってるだけだから、話半分に読んでくれよな!

 

 まずは全般的な話から始めよう。会計士試験は7科目一括受験しなければならない。ってことはだ、「科目数が少ないから私立の大学受けたんだよねー、あたし!」ってな感じの人には向かないんじゃないかと思う向きもあるだろうが、実はそんなに言うほど難しいもんじゃない。7科目受験するからといって、それはみんなにとって一緒の条件さ。当たり前だけどな。

 

 この辺の当たり前さ加減を理解できない奴は考えてみるといいさ、科目数が多いほうが難しいのかってね。優秀な奴を選抜したいんだろー?ならもっとさ、その科目数って奴を増やしたほうがいいんじゃねーの?20科目くらいにして、毎日4科目、月曜から金曜まで5日間、朝9時から夜10時まで試験する。素晴らしいだろー?どうしてこんな素晴らしい制度にしねーんだろーかってな。

 

 科目が多く一括して受験しなければならないからってよく税理士の方が簡単だ、なんていう奴もいるが、ところが考えるほど税理士試験だって簡単じゃあない。5科目を何年かかけてでも取れば税理士試験のほうは終わりだが、5科目取るってえのがこれまた大変な作業だ。正直俺も会計士の試験を受けようとしたときに迷ったもんだ。だけど、5科目なら1年では受からないって理由だけで会計士試験のほうにしちまった。これはちょっとあさはかなところもあるんだが、まぁ、自分の中では正解だったかな、なんて思ってんだ。自分が合格したからってのが大きいのはもちろんだがな。。

 

 でもさ、税理士の方々にこのままでは申し訳ないので、ちょっと言わせてもらうと、会計士になって4、5年くらいの奴と比べれば、会計事務所なんかで修行してきた受かりたての税理士の人のほうが世間じゃ使い物になる。ただ、そのあと年を取るにつれ、会計士のほうが多少出口が広いもんだから、ちょっとした差がつくかも知れないけどね。それでも、税理士のオッサンでも結構もうかってる人が多いぜ。

 

 さて、試験の話に戻ろう。実はこの試験は2段階選抜をしてる。一段階目は短答式試験、2段階目は論文式試験ってなことで、しかも短答式試験を通ったからといって次の年の短答式を免除になるかってえと、そうは問屋が卸さない!まぁ、そういう試験だ。しかも、毎年ちまたのうわさでは必ず優秀な奴が落ちているといわれる奇怪な試験でもある。

 

 上記のような超常現象を引き起こすいうのは一般に人々から難しいと思われる試験であればあるほど起こりがちなことなんだよな。弁護士の試験でも同様のことを聞いたことがあるし、他の難しい試験だと必ずこのネタが出てくる。挙句の果てには、受験中にトイレに行ったら幽霊が出てきた、なんてことになっちまうんだ。

 

 この辺が人の世界の面白いところで、例えば中国の科挙なんかだと、毎年のように番狂わせ、つまり優秀な奴が落ちて大して頭の良くない奴が受かる、なーんてことが起こる。この話には大抵落ちがついていて、前世にいいことをしたからだとか、村娘をかどわかしたことがあるとか、しまいにゃ、ツルを助けただとか、アリを踏み潰したとかっていう因果応報説がくっついているもんだがね。現代の試験だと因果応報はないんだが、どうも超常現象が多発するみたいだ。きっとユリ・ゲラーとかの影響なんだろうけどな。

 

 この試験を受かるコツとしては、まず迷信を自分の意識から排除することだろうと俺は固く信じている。え?信じてる時点でオマエも迷信してんじゃんかって?そんなん言ったらオマエこそ何も信じられないかわいそうな奴じゃんって?まあ、そんなこたあどうでもいい。俺が言いたいのは、不利益になるようなことはすんな、ってこった。

 

 迷信じゃないもんは信じて結構なんだけど、まー人間に興味を持たせるようなことってえのはほとんどが迷信の類だからね。短答式試験ってえのは五者択一形式の試験なんだけど、この種の試験だと必ず「あ、あいつが・・・ま、まさか落ちるだなんて!」みたいなことが多発している。こういう現象を見ると、「会計士試験ってやはり運で決まるんだー。優秀な奴でも落ちるんだー。」などとネガティブな方向に考えるのが人間の性ってやつだ。ま、このくらいは俺だって、「そういうこともありえるよな。うんうん。」って思えるんだけど、挙句の果てには例えば短答式試験で、「アイツは26問正解で受かったが、あの優秀な彼女は31問正解なのに落ちた!」なんてことも言われたりするわけ。

 

 俺はアホか、って思っちゃうね。人間がカウントして集計してるもんだからミスは否定できないが、そんな話があちこちから聞こえてくると、「ここでもそうか。」くらいの印象しか持たなくなる。ここで冷静に考えることがこんなくだらん文章を読める精神状態にある今ならばできようってもんだ。そう!「何で何問正解かわかるのか?」だ。

 

 はっきりいえば、自己採点の点数、しかも誰もそれを客観的に証明なんかできない代物を比較したり分析して「ああでもない、こうでもない。」とやってるわけだ。そいつが本当のことを言ってるのだと証明できてはじめて分析の対象にできるってわけ。この辺の考え方をわかんないっていうんなら、俺が言う言葉は一つだ。会計士はやめとけ、ってこった!

 

 俺は監査論苦手だし、監査自体非常に苦手としているが、このくらいはわかる。ガキだってわかるぜ。俺なんか適当に自己採点してた。っつーか、問題用紙に印を付けても試験最中はどこを選んだかわかるんだが、あとになるとわけわかんねーからな。俺の結果をリサーチした専門学校なんかは合格ラインの確定から俺のデータを除外したんだろうか。多分リサーチの中に入れてあるんだろうね。とにかく根拠がねえ話にいちいち関わってちゃならんね。本当はどういうところに真実があるのかってことくらい考えることができなきゃ人間としてちょっと問題があるね。

 

 これまた当たり前のこったが、自己採点の点数を多く書く奴もいれば少なく書く奴もいるんだから、平均すれば自己採点の集合体としては意味が十分あるんじゃねえかって思う人もいるだろう。だけど、俺がみたところ、どうもこの業界には自慢したい奴ってのが多いから、どっちかっていうと多い方に振れてるような気がするよ。専門学校もその辺を十分に考慮してボーダーを発表してるんだろうけどさ。まぁ、専門学校のボーダーはともかく、個人レベルで聞くような話は全く信用できんってわけだ。

 

 例としてあげてみたが、こんなことに心を惑わされるようじゃ、会計士のみならず普通の仕事だってできんし、嫁にも安心していけないだろー。仏様や神様なんかを信じてもいいから、こういうくだらん話は面白半分に聞くといい。ま、ほとんどの人は面白いからネタにしてるだけだと思うけど、真に受ける奴も少なからずいるってんだから世の中生きてる価値があるってもんだ。多様で面白いぜ、非常に!

 

 まあ、こんなところであるが、科目別勉強法とか謳ってるから、なんかしら書いとかないと見てくれる人々に申し訳が立たないねえよな。

 


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2000.7.16