1-2.会計士試験これすなわちゲーム

 


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 さて、第2次試験つーのはゲームだってところまで書いたはずだ。このゲーム、冷静に考えてみようぜ。次に示す表はこのゲームが成功した場合と失敗した場合を、金の損得で俺なりに(ってところがミソだ。背後にはデータなんかねえよ。根拠を示せといわれてもそんなもんはねえよ)勘定してみたもんだ。

 っていうか、本当は表を作るのが楽しくてしょうがねえから表にしてみただけなんだけどさ。

 

 いずれも2年間分の計算で、成功したケースは1年で受かったケースを想定してみた。

 

成功したケース 失敗したケース 黙って就職したケース

支出(一人暮らしを想定)

・生活費=15万円×12ヶ月=180万

・受講費=年間50万円

・交通費=年間6万円

2年間合計:422万円

 

支出

・生活費=12万円×12ヶ月=144万

・受講費=年間50万円

・交通費=年間10万円

2年間合計:408万円

 

 

支出

・生活費=200万円

・遊び代=50万円

 

2年間合計:500万円

 

 

収入(社会保険等は残業で稼ぐ)

・パチンコ等=年間12万円

・バイト代=5万円×12ヶ月=60万

・合格後年棒=450万円

2年間合計:522万円

 

 

収入

・パチンコ等=12万円×2年=24万

・バイト代 5万×24ヶ月=120万

 

2年間合計:144万円

 

収入

・年棒=350万円

 

2年間合計:700万円

収入-支出=100万 収入-支出=△264万円 収入-支出=200万円

 

 さあ、2年間だけのデータだが、その差を見てみよう。ただし、データは適当だ。納得できなかったら、自分で数字を変えてシミュレーションしてみるといいだろう。

 

 1年で受かった奴は100万の儲け。2年間受からなかった奴は264万円の損だ。つまり両者の間には364万円の儲けの差があるってわけ。つまりさ、2年間だけ見れば、この350万円くらいのために試験を受けるってことになる。もっとわかりやすくいうと、落ちれば350万円払え、って言われてるのと同じくらいのプレッシャーだ。これなら誰だってマジで勉強せざるを得ないわな。

 

 もっと精密に計算すると、実は350万円どころではなくなる。例えば、大学卒業後の受験であったらなおさらだ。表を見てわかるとおり、その差は464万円だ。どうだ?やってらんねえだろ?

 

 そして、この差は受からない期間が長いほど広がっていくわけさ。おそろしいこった。

 

 だがね、受けるな、っていってるわけじゃないぜ。勘違いしないでくれよ。このくらいの差をちゃんと認識して受験の決断をしてみたらいいだろ、って言ってるだけだ。このゲームに参加する資格があるのはそういう冷静な判断を下すことができるか否かにかかっていると言っても過言ではない。んじゃないと、後でひどく後悔するだけだ。

 

 でもさ、何年も経ってしまう人って多いんだ。なんていっても合格率は公称7%くらいだからねー。自分だけ一年で受かるだろうくらいの意気込みでやらんと、たいてい負け組に入っちまうぜ。

 

 あ、すいませんね。お父上は大金持ちでございましたか。じゃあ、こんなこと計算する意味はありませんね。申し訳ねえけど俺、労働者の出なんで・・・。気づきませんでね。そういう方なら好きなように行動なさってもいいでしょうねー。ご自分が満足なさればそれでよろしいですよ!っていうよりも、お父上の資産を運用して増やしてあげてはいかがでしょうか?難しいってんなら、報酬次第では不肖この俺が承りますぜ!

 

 ところでだ、この試験、表で見るほど損ではないってことも、賢明なみなさんはおわかりだよね?会計士になった後は、その生き様は千差万別なんだ。年棒が450万円より低くなることはまずねえだろうし、運がよけりゃ50代くらいで2~3億もらえる、かもしれないからな。

 

 じゃあ、会計士ってどのくらいもうかるの?って疑問が湧いてくるだろーが、俺はそんなんはわからん。人の年収を管理してるわけじゃねえからな。しかしだ、金の面以外のところをちょっと見てみようじゃねえか。「人は金だけで生きるものではない。神から出る一つ一つの言葉によって・・・」と聖書にも書いてあるしさ?(ちなみに俺はクリスチャンじゃねえからよくしらんが、金じゃなくてパンだったような気もする)

 


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