インチキ会計士の 三次試験落ち方講座!!

 

8. 三次試験とカネ

 

三次試験と給料の関係

 人々は三次試験を受験し、合格しようと努力する。その最大の誘因は何といっても報酬だ。

 

 俺の調査では、中小監査法人では、三次試験に合格しているかどうかは、給与にものすごく影響する傾向がある。大手であっても、多少は影響することとなる。

 

 どのくらい影響するのか、ってことを俺の聞いた話から推測してみよう。ちなみに俺が前いた監査法人では、合格してなくても給与が上昇するってヤツは結構いた。では、どのくらい上がるのであろうか?

 

 通常、監査法人ってのは二次試験に合格したヤツを採用するんだが、その時の年俸は大体470万~500万くらいだと思ってくれれば、現実とそんなに乖離はないだろう。んで、4年後くらいに、彼らの運命は大きく分かれてくる。

 

(1)三次試験合格者

 普通、三次試験ってもんは合格するものだ。したがって、こういうヤツは普通に給与がアップする。年俸ベースで考えると、100万~200万程度の上昇だ。つまり、500万のヤツは650万くらいになるってこった。超勤手当が沢山出る人ならば、時間当たり超勤手当も20~30%くらいアップするので、実際はもっとアップすることであろう。よかったねー。

 

(2)三次試験不合格者

 大手の監査法人ならば、ほとんどのヤツが給与アップを享受することが出来る。ある監査法人では、三次試験の合否によって給与が変わるらしいが、アップすることには変わりはない。年収ベースで100万くらい違う程度であるから、まあ、小さいことを気にしないヤツならば、これでもいいのかもしれんねー。

 

 っていうことは、三次試験合格と不合格の間には、そんなに大した差がないってことになる。これじゃあ、インセンティブが働かないってわけだ。しかし、これは監査法人側の都合によるじゃねえの?と気付く賢明な先生もいるんじゃねえか。監査法人としては、三次試験で給与に差を付けすぎると、会計士補連中は働くよりも勉強する、ってなことになっちまって、メリットはあんまりない。適度に勉強してもらって、一生懸命働いてもらうってわけだ。その結果、そいつらがどうなろうと知ったこっちゃねえや、という方針なのであろう。

 

試験休みと三次試験

 試験休みってんのが、普通の監査法人にはあるらしい。休みってもんは、俺としては、カネに変えることが可能だったので、これもカネと三次試験の関係の中に入るんじゃねえかと思ってるんで、ここで検討してみることとする。

 

 大手の監査法人だと試験休みは、有休以外に何日かくれることになっている。ただし、何日連続で休めるかっていうと、そこら辺は、監査法人によっても配属されているチームによってもかなり違うようだ。俺の知る限りの事実として書いとくが、某カタカナの監査法人と某ひらがなの監査法人のヤツの中に極端に試験休みが少ないヤツがいた。少ないといっても、試験前連続5日間くらいはもらえるんだから、それはそれで良いんじゃねーの?ま、普通はもうちょっと休めるんだろーけどね。漢字で書いてる監査法人のヤツだと、大体2週間とか、3週間とか、あるいはそれ以上、なんていう例もあった。直前3日間のみ休み、なんてことは少ないようだ。

 

 俺の場合、休みは営業日ベース連続で、1回目の時は直前5日間、2回目の時もほぼ同じ(結構無理矢理取った結果だが)、そして、3回目の時は直前2日間だった(これも仕事拒否して取った)。しかも、2回目以降は試験休みっていうんじゃなくて、有休の消化だ。このくらいの休みしかねえってことは、そもそも直前に追い込もうとかって戦略は無理に決まってる。普通に仕事をしながら、暇な時期に勉強をしておくことが大切であろう。

 

 監査法人じゃないところに勤務してるヤツなんかだと、せいぜい3日間くらいが限度なんじゃねえか?やっぱ、休みの長さっていうのも、落ちる度合いに如実に関係してくるよな。休みの短い、悲劇的な受験を考えている人は、本当にマジで、こんなもん読んでないで勉強した方がいいぜ?まあ、いろんな手段が考えられるけどね!わかんなかったら、俺が有料で相談に応じるから、遠慮なく連絡してくれよ!

 

 俺が知る限りのデータでは、三次試験の合否と試験休みの日数には、密接な相関関係がある。したがって、合格したいと思うんだったら、間違いなく、休みは遠慮なく取った方がいい。

 

 そうではない、という方は、迷わず休みを放棄するか、休んでも勉強を放棄するか、どっちかでOKだ!勉強を放棄しない場合は、合格してしまう危険性が生じるから、注意した方がいいぜ。合格を目指さないってんなら、やっぱり監査法人以外のところに勤めることだな。監査法人以外のところに勤めてるってことは、よくハンデになるといわれているが、実はそうでもない。普通に勉強してると合格してしまう危険性がやはり生じるのである。要するに、試験休みの差がほとんどだ。

 

 例えば、コンサルかなんかやってたとしても、試験休みを2週間ももらっちまったら、まともに勉強してたんだったら、合格しちまうんだ。俺の見てる範囲では!ただ、普通は試験休みなんてくれないし、そもそも、仕事が忙しい時期だったら、試験前に休みを取るなんてこともほとんどできねえんじゃねえか?試験日は休むわけだしさー!

 

 試験前2日、試験日2日で計4日間の有休を11月初旬に取る。こりゃあどうかね?普通。経理なんかやってたら、もっと取りにくいんじゃねえか?下手すると、中間監査とかやられてる時期かもしれねーしさ!監査法人に勤務してるヤツが2週間も休んでるところをたったの2日間では、ハンデがあると言っていいだろ。この辺から考えると、今後試験制度が改まった場合には、日程も考慮した方がいいだろ?門戸を開放すんだろ?経理やってる人間が受験出来ないような会計士の試験にするつもりなんじゃないだろーに?!

 

 そんなわけで、結局、監査法人でないところで働いているということは、休みを取りにくいというところに特徴があるってわけだ。やってる仕事の内容で差がつくのは、監査くらいのもんでさ。監査は多少やっといた方が良かったのかもしれないね。他の科目は、監査法人勤務の受験生との差はほとんどねえだろうが、だからといって、他の科目でどうこうなるもんじゃねえ。二次試験のときみたいに全科目満遍なく出来るようになってんのが合理的な目標だ。

 

 実務をやらずに監査をどのように突破するか、なんだけど、これって実は結構難しいよな。まあ、親切な知り合いなんかが会計監査やった経験を持ってる場合には、教えてもらうことが可能だけど、それ以外だと、結構苦しい。そんなわけで、もし、そういう方がいる場合には、こりゃあかわいそうだ。ある程度なら無償でご相談に応じますぜ!


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2005.7.18