インチキ会計士の 三次試験落ち方講座!!

 

2. 落ちそうなやつらの典型例

 

さあ、どうするよ、最後だぜ?!

 いよいよ最後の三次試験だ。ついにこの年が来た!試験っつーのは、ああだこうだ言っても、結局は受かったモン勝ち。そろそろやっといた方がいいんじゃねー?監査も一段落してきたところだろ?思い切って勉強を開始しちまった方がいいんじゃねーの?

 

 …なんて説教じみたことをちょっと書いてみる。まあ、そんなことを書いたところで、やらねえヤツってのは全くやらねえんだ。俺もそうだったんで、その気持ちはよーーく分かる。そもそも、俺はツキだけで合格したのだ。

 

 ちなみに、俺よりツキがあるって自信のあるヤツは、好きなようにやってりゃあいいさ!まず、合格するぜ。おっと、その前にルーレットで3回連続1点的中させてからな!俺、2回連続までしか当てたことねえからさ(1500回に1回くらいの確率か、これ)。1000円相当張るだけでいいからよ。ソウルあたりでなら、このくらいで済むよな、確か。だから、やってみろよ。3回連続で当たったら、4000万以上だぜ。俺なんて、帽子どころか、アタマの皮まで脱いじまいそうだ。

 

 まあ、そんなこたあどうでもいいとして、落ちるヤツって大体、パターン化されてるよな!落ちそうなヤツって大体分かるだろ?俺みたいなのを初めとしてさ。

 

落ちそうな奴の典型例

 実際に落ちた奴ってのは、実はあんまり多くはねえ。だから、サンプルもあんまりない。更に困ったことに、仕事しながら勉強するってことになるんで、仕事の量なんかは個人によって差があるわけだ。単純に比較するのは無理だ。

 

 ところが、俺が苦労して分類してみると、大体は次のようになる。これから受験する諸君は注意しとくべきだねー。これらに当てはまらないようにな!

1.勉強しない奴

2.勉強しても落ちる奴

3.忙しい奴

4.監査嫌いな奴

大体、どこかに当てはまるだろ、これなら!

 

 ところで、こいつらも全員、一応二次試験は合格した連中だ。まともにやってりゃ、まあ受かるはずなんだよな、三次試験ってのは。ただ、問題なのは、

1.合格しなくても食っていける

2.人によって勉強の環境がかなり違う

3.監査なんてやってらんねえ

という、二次試験のときとはちょっと違った環境が存在することだ。俺なんかは、食っていけて楽しくやってりゃあいいんで、別に勉強なんか今更やる必要があるなんて、微塵も感じてなかったんだ。ま、こういう奴は間違いなく落ちる(笑)。つまり、目的が違うんだよなー。

 

 どうも会計士の先生方の世界では、試験を通ることが目的になってる風潮がある。ま、これはこれで、いいんじゃねーのと思うんだが、俺の目的はまるで違っててさ。資格なんてもんは、ありゃ困らないけど、なくても何とかなるもんだ。大型免許なんかと同じでさ。大型運転出来なくても運ちゃんにはなれるからねー。もちろん、運ちゃん以外の仕事は出来るんだしさ!

 

 あとさ、聞いたところによると、っていうか、当たり前の話なのかもしれねーが、数々の都市伝説を作ってきた例の「足切り」条項もちゃんとある。したがって、例えば、他の科目でいくらいい点数をとってようと、どれか一科目でとんでもねえ点数を取った場合にゃあ、アウト!これはマジだ。

 

 少なくとも、三次試験受けるんだったら、受かろうと思ってた方がいいから、全部ちゃんと勉強しとくのがいいんだろーね。俺の場合、受かろうという気がなかったんで、そもそも論外なんだけど。

 

受かった奴との相違点

 俺は三次試験を受けている間のほとんどは、業界の外で働いてたんでよく知らんのだが、受かってないと色々困ったことも起こるらしい。例えば、昇給してない割に面倒な仕事をさせられるとか、なぜか後輩たちにバカにされるとか、監査法人内では、奇異な目で見られることは間違いねえらしい。

 

 こういうのが嫌だって言うんだったら、迷わず今すぐ、何も考えずに勉強を開始すべきだろう。まあ、俺は別に元々監査法人で偉くなろうなんて思ったこともねえし、そんなくだらねえ場所に一生いると思っただけでお先真っ暗。もし職業選択の自由がなかったら、俺は逃亡して野盗にでもなるしかねえよ。ま、それはそれで楽しい一生だろうと思うけどよ。

 

 金の面では、俺は満足してたねー。あんな、言われたことを言われた通りにやって、ちょっとくらい頭をヒネって済んで、手取りで20数万ももらえて、しかもボーナスまでくれるし、バイトやってようが何しようが文句を言われない仕事なんだからよ!俺が前にいた監査法人なんか、その点では良かったぜ?

 

 残業はすんな、って感じでさ。残業したくてウズウズしてる奴には耐え難い環境だったかもしれないが、俺は定時きっかりに出発出来るように準備を整え、速攻で帰っていたから、あまった時間は有意義に使えたんだ。まあ、そのうち暇を持て余すようになってきて(今もだが)、副業のつもりが本業になっちまったものもあった。ま、監査法人って改めて入社してみて思うが、世間知らずの先生方にヘェコラしてりゃあ金くれるっていう非常にリーズナブルでお得な仕事だよ。かなりわがままも利くしよ!マジお勧めだ。

 

 一方で、こんな楽な仕事をしていると、脳味噌も不足気味になることは否めない。ここからは、上記に示した典型例を具体的に見ていこう。

 

 一応断っておくんだが、俺は三次試験の受験勉強ってのをあんまりやってねえんだよ。実際のところ。だから、勉強している普通の会計士の先生方がどんな風に勉強してどんな気持ちで合格したのかなんてことは、これっぽっちもしらねえ。

 

 俺の周りでコンタクトを取れる会計士ってのも、実際のところ非常に少ない。その少ない人々の中に落ちてる奴が沢山いるってんだから、三次試験ってのは実は、無法者度合いを如実に示してんのかも知れない。当然だが、その度合いは、落ちてる奴の方が高くて、受かってる奴は低いってわけだ。つまり、俺の周りは無法者が多いということでもある。

 

 監査法人なんていう組織でも、一部を除いてこの試験結果に大いに注目して人事を行っているのは、あながち間違いとも言い切れないんじゃねえかと思うぜ。俺みたいな超底辺にいる人間でも、正直なところ、試験で決めたっていいんじゃねーの、と思っているわけよ。何しろ、無法者なんだからよ。組織がそれを排除するのは当然過ぎるくらい当然のことだからねー!そもそも無法者ってんのは、組織から排除されてこそだ。


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2005.6.12