インチキ会計士の 三次試験落ち方講座!!

 

1. 三次試験概説

 

 

三次試験と教養と歴史

 これ↑。このタイトルさ、我ながら、バカがネットで語る文章のタイトルにバッチリあってる題名みてーでいいね、これ(笑)。この調子でいってみよー!!

 

 まずは、三次試験の本質ってのがどんなもんなのか、俺が思うに任せるまま書いてみることにする。たまにバカなタイトルがついてたりするが、上述のように俺が好きでやってることなんで、見たくない奴は見ないでおいてくれよ。

 

 ところで、三次試験ってのは、まあ、会計士とか名乗って仕事してる奴にゃあよくわかんだろ?アレだ。ホラ、高度な応用的専門能力だか専門的応用能力なんだか、そういうわけわかんねー能力を試す試験だ。ホントはさ、この試験、バカ試験以外の何者でもねえんだぜ。何しろ、この制度が制定されたのって今から60年近くも前のことなんだ。当然その頃の社会情勢を反映して作られた制度なんだけどさ。わかるか?1949年だぜ、試験始まったのがよ。昭和24年だ!

 

 その頃の日本ってのはどんな感じだったかねー?ま、会計士の奴らってんのは、俺の経験からすりゃこんなことを知ってる奴はすくねえよ。つーか、もうそろそろはっきり書いとこか。教養っつーのがねえんだよ、会計士先生がたってさ!会計と女と金のこと以外は全然ダメだ。単なる会計バカ、ってのが非常に多い。付き合っててもつまんねーんだ。教養のある奴ってのはもちろんいるんだが、大抵、俺並がいいところだ。俺並なんてエラそうに書いてるが、俺なんか教養がないことではクラスで一位二位を争ってたバカ野郎である。つまり、教養のなさじゃ、会計士ってのは天下一品これ誇るべし、だってこった。

 

 だからって気にすんなよ。別に教養がねえのが悪いとは言ってねえ。俺だって教養なんかクソくらえの人間だ。しかも、この三次試験ってえのは教養のかけらも必要としてねえ。ただの監査マシンの検品みてえなもんなんだ。

 

 これは、この制度が昔出来たのと無関係なわけじゃねえ!昭和23年の公認会計士法施行当時ってのはさ、何しろ終戦直後だ。ほんの3、4年前まで戦争やってて、クルったように国民全員が戦争マシンみたいになってたわけよ。そんでもって負けた戦争の直後だ。どんな感じか大体わかるよな?いくら教養がなくてもさ。

 

 そんとき、人々がどんな暮らしをしてたか分かるか?会社なんかは一応あったが、リーマンの比率はまだまだ低くてさ。当然経済のレベルなんかもまだまだこれから、ってな時代だ。農村へ行ってみろよ。農地改革で小作農が解放されてんだぜ?あるいは、戦争協力者が公職追放にあってりしてんだ。ガスも電気もまともにねえし、井戸から毎日水汲んで来てた時代だ。

 

 都市に行けば、ヤミ市が一段落してきたといっても、まだまだあったし、ヒロポン打ってオカシくなってるのとか、メチルアルコール飲んで酔っ払ってる奴とか、電話なんかも普通の家庭にはねえし、会社も財閥解体なんかやられてたときでさ。こんな時代に占領軍当局から強力に勧められて作ったのが公認会計士法ってわけよ。

 

徒弟制度と三次試験

 米国の会計士試験なら一度で終わるが、そこは日本政府も頑張って独自の試験体系を作り出したってわけだ。そりゃ、簡単に通すわけにゃいかねー。日本は自由社会の仲間入りをして経済発展を遂げ、そして占領軍の国家の作ったモンを沢山買わなきゃなんねえ使命を負ってんだ。会計バカだろうと、なんだろうと、ともかく監査をまともに出来る人材だけを通さなきゃなんねー!

 

 そこで日本政府も考えに考えた。そこで思いついたんだ。「試験を滅茶苦茶難しくすればいいんでは?実務やってた奴は少ないし、実務が足りねえなら知識で補わせりゃいい。本当に監査やりたい奴だけ会計士にしといて監査やらしとけよ。」と。ま、本当にこんなことを思ってたかどうかは知らんが、ま、試験を三回もやらせるってのはそれくらいしか考えられねえだろ(笑)

 

 一方でもう一つ要請があった。会計士ってのは実務をやらねえとどうしようもねえ。つーか、法律作ってた連中は会計士の実務なんぞ、全く理解してなかったし、実例もなかったんだろう。そこで実務を積ませるにはどうしたらいいか、ってなことを考えたはずだ。そこで思いついたのが手工業なんかでおなじみの「徒弟制度」ってわけよ!師匠は少しはいた(計理士とかさ)。んでもって、そこで3年くらい修行すりゃ、一応使い物になんじゃねえ?みたいな感覚だとしか考えられないんだが、ともかく、二次試験通ったら3年修行させて、その後「検品」しよう、ってな話になったんだろうね。

 

 三次試験の存在の根底にはこのように「徒弟制度こそ日本のやり方だ」という思想があると俺は思っている。「徒弟制度」だぜ?すげーよな。今この法律を制定しようとしたらどうなるのか考えてみるといい。もう少しマシなやり方があんじゃねー?みんなある程度知識もあるし、勉強出来る階層も沢山いる。経済活動も盛んだし、証券市場も税制も複雑になっている。会計や監査が新聞のネタになることすらある。

 

 さあどうだ?こんな状況で「会計はやっぱ徒弟制度じゃねえとな。」という主張をする奴がいたら、こりゃただのアホだろ。大衆の大好きな過激な意見でも勇敢な行動でもねえ。「あれ?こいつ頭ちょっとおかしくねー?」くらいの反応しかなく、スルーされて終わりなんじゃねえか?学ぶチャンスもあるし、実際に経済活動に携わり、会計の必要性を理解してる奴もいる。実務慣行もそれなりにあるし、何よりも前例が沢山あってさ。そんで丁稚やるのがそんなに必要なことなのか、と思うわけよ。

 

竪穴式住居と三次試験

 しかしさ、よく考えてみると、徒弟制度自体、ドイツのマイスターがどうの、とかって話と同じ時代じゃねえか。そりゃもう終戦直後だとか、そういうんじゃなくて、15世紀とかの話だぜ?日本でもその頃、手工業が少しは発展してきててさ、徒弟制度ってんのが定着してきたんだ。室町に幕府があって応仁の乱とか起こってた時代だぜ。わかるか?そして、よくしらねーけど、貧しい人々の間では竪穴式住居がまだ幅を利かせていたりした時代だったんだ。

 

 たまにさ、徒弟制度こそ日本の心だ、みたいなことを言う奴がいるよな?俺から言わせりゃ、バカいってんじゃねー!竪穴式住居こそ日本の伝統だ!そんな恥ずかしい建物に中世まで住んでたわけねえって?そんなこといってんのはさ、中国では石器の発見が少ないから石器時代がなくていきなり陶器文化が発現した、なんて言ってるアホ研究者と一緒だ。レベル低すぎ!マジで!!

 

 つまり、徒弟制度を前提としている三次試験ってのは、竪穴式住居と同じ精神だ。こんなクソみてえな試験はさっさとなくなった方がいい。今、竪穴式住居に住もうとしてる奴がいたら、みんながみんな「やめとけよ、そんなの」って言うだろーが?!

 

 ところで、正直、会計士に限らず修行は少々必要なのかもしれねえが、少々なら別に試験なんかしなくてもいいだろ。更に、会計士の活躍の場ってのは監査や税務に留まるわけじゃねえんだ、今は。色んなところで必要とされていることは否めない。ただ、この試験制度、徒弟制度の目的は監査マシンの製造だ。保守すらされてねえし。

 

 すなわち、今の世の中、3次試験って奴は完全に過去の遺物と化していたってわけ。大体、三次試験は実務的だとか言っても、結局のところお勉強で事足りるし、実際に仕事するのに必要な勉強もそんなにねえし。この辺は、監査なんかあんまやってねえ俺が監査離れて2年も経ってから、実務に携わらずに合格したことで立証されてるだろ。要は答練解いて、テキストとか監査小六法開いて勉強しろってこった。実務でも何でもねえし、実務チックなことをお勉強で学べるってんなら、なおさら、試験で監査マシンの検品なんかする必要もねえよな。最初から監査マシンをそう言う風に製造しとけばいいわけだ。そうだろ?

 

そして、おなじみの趣旨と警告

 とまあ、三次試験を2回も落ちた俺が、3次試験に文句を言っても説得力がまるでねえんだが、ともかく、こんな遺跡みてえのはなくそうってことになって、三次試験も2005年実施で最後だ。この音頭を取ったのは、業界団体の何とか協会じゃなくて、金融庁だったように見えたことで、徒弟制度にあんま疑問も持たないバカ会計士たちの存在が浮き彫りになったんじゃねえかと俺は思っている。

 

 この徒弟制度的感覚ってえのはそう簡単になくならねえだろうが、ともかく、バカ丸出し徒弟制度の最後の試験に、非力ながらも何とか挑もうとする者たちに、俺の周りの3次試験落ち組たちの様子を伝えて、「オレのがマシじゃん?」みたいに思ってもらうのがこのコーナーの趣旨だ。注意しとくけどさ、お勉強好きな人は見ない方がいいぜ。

 

 俺としてはさ、そういう奴は最初から性に合わねーし、そもそもそういう奴と話をしても楽しかったことは一度もねえからな。俺の話を読んでもやっぱ、お勉強家さんは楽しくねえと思うし。大体、ここまで読んでたらわかんだろ?頭いいって自分で思ってんだからさ!?気分悪くなる前に、ネットなんかやってねーで、さっさと小六法でも持って自習室でもいきやがれ!

 

 誤解のなきように。この業界、お勉強家さんが重宝されることは事実だ。だから、お勉強家さんが世の中の役に立ってねえなんてことは、俺はサラサラ書くつもりはねえ。ただ単に、俺が嫌いなだけだ。そういう奴は。キモいっていうか、なんつーか、ともかく生理的に受け付けねえんだ。だから、監査法人なんていう、こんなのばっかいる場所にいると、気が滅入るわけよ。

 

 でもよ、最近入ってきた人たちを見てると、そうでもねえんだよな。特にここ2年くらいの間に会計士試験受かってきた連中だ。大量合格になって、それなりに選抜されて監査法人に入ってきたこともさることながら、会計士試験に血道をあげた感じのする奴も減ってきたような気がする。

 

 そんな連中の人数が増えていくと、監査法人も少しはまともになるんじゃねーかと思っている。まともになろうとならなかろうと、俺の知ったこっちゃねえけどさ。まともになると、俺にとっては住みにくい世界になることは間違いない。バカを見て楽しむことが出来なくなっちまうからさ!つまり、その時点で俺は業界から退出するって寸法だ。

 

 俺にとっちゃ、監査法人ってのは動物園みたいなもんでさ。珍しい動物を見に来てるだけで、しかも金がもらえる。ま、俺も動物園の動物の一つなのかもしれねーから、金もらって当然なんだとも思うね!更には、労務管理がいい加減で勝手にバックレたり、仕事が早く終わったらさっさと帰っちまったり、昼休みをやたら長く取れたり、ロング・バケーションを3週間取ったりも出来る。動物園でも動物は飯食って寝ちまってるのとか、いるよな?それと同じよ!

 

 最強だよな。今んとこ。俺が見てきた数々の職場の中ではさ。前の監査法人でもそうだし、今いる監査法人でもそうだが、ホント、働いてるのか働いてねえのか、よくわかんねえ奴が多い。平衡感覚を持っている会計士の先生諸君は、この辺をまず治しにかかった方がいいぜ?コスト削減とか何とか言ってるが、実のところ、無駄は多すぎるんだ。もちろん、俺がコンサルティングに応じてやってもかまわないぜ。従業員数×5万円くらいでどうよ?


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(C)Karl5 Production  karl5pro@infoseek.jp

2005.5.23